貝社員とアッサリ挑戦!海の謎解き大作戦
異変④
大漁大漁!正しい魚の捕(つか)まえ方の謎

日本人の食生活に欠かせない貝や魚などの海産物。しかし魚たちも無限にいるわけではない…”正しい捕まえ方”を守らないとどんどんなくなってしまうのだ。正しい捕まえ方はどんなものか、調査してみよう!


情報1:いま世界中で和食が大ブーム⁉

いま世界ではヘルシーで美味しい日本食が大ブーム!JETRO(日本貿易振興機構)の調査(2014年3月)によると、外国人の好きな料理の第1位がなんと日本料理だとのことだ。必然的に魚を食べる機会も増えているはずだ。

手がかり2:海産物の消費量は世界的に増加

もともと魚食文化があったアジアの国々でも、経済の発展や人口の増加で魚の消費量が増えているようだ。世界の海産物の消費量はこの50年でなんと5倍に増えているらしいぞ!

手がかり3:需要(じゅよう)にこたえるための”とりかた”は?

世界中で海産物の需要が高まっているわけだから、それに対応するための”効率的な”漁獲(ぎょかく)方法が必要になるはず。たとえば、大きな網(あみ)でまとめて魚を一網打尽(いちもうだじん)にする「巻き網(まきあみ)」漁などは効率的な漁獲方法だ!

謎を解き明かしたものだけが
知ることのできる真相…。
この異変はこうして起こっていたのだ!

真相: 効率の良い漁獲方法の落とし穴

いま、海の世界では水産資源が枯渇(こかつ)していることが大きな問題になっています。
近年の日本食ブームやアジア圏(けん)の経済成長にともなって、世界中で貝や魚などの海産物の需要が急増しています。体に良くて美味しい魚が多くの人々に食べられていることはとても喜ばしいことではあるのですが、当然その資源量(=海産物の量)は無限ではありません。
魚をたくさんとろうとして、より効率的な方法を使うほどに、必要以上に魚をとりすぎてしまう「乱獲(らんかく)」や、本来とるべきではない魚をとってしまう「混獲(こんかく)」といった問題が発生します。
たとえば「巻き網(まきあみ)」を使用したマグロ漁などは、大きな網でまとめて魚をとれるため大変効率的な漁法です。しかし、特定の魚を選んで捕まえることはできないため、これから子どもを産むような「産卵親魚(さんらんしんぎょ)」やこれから大きくなる子どもの魚の「未成魚(みせいぎょ)」といった魚もまとめて捕まえてしまいます。これらの魚たちはそのまま海で暮らしていれば新しい命を増やしてくれる(資源量を増加させる)はずだったのに、その前に漁獲されてしまうことで結果として海の資源の全体量を減らすことになってしまうのです。
もちろん、特定の漁法がすべて悪いというわけではありません。上の例で話した巻き網漁であっても、きちんとしたルールのもとで正しく行えばより多くの人々に食糧(しょくりょう)を供給できる価値のある漁法になります。

このような世界的な問題に対して、私たちひとりひとりがいまからでもできることがあります。
それは「資源量が安定した魚を、なるべくきれいに食べる」ことです。日本は世界でも有数の魚食文化を持っている一方で、日本人の多くは魚をきれいに食べることに苦手意識を持っていると言われています。実際、焼き魚などを提供している飲食店の方々は、まだ食べられるところがあるのに捨てなければならないことが多く、とても残念に思っているといいます。私たちひとりひとりが正しい食べ方を学んできれいに食べられるようになることが、この問題を少しでも解決することにつながるのです。
「魚をきれいに食べるコツ」についてはこの動画をみてみてください。勉強になりますよ!

まだこの謎の真相にはたどり着いていないようだ…。

謎を解き明かして真相を解明しよう!

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